「出典:エヴァンゲリオン公式サイト/追加有り:WEB会議などで使える「エヴァンゲリオン壁紙」登場!」
もしも新世紀エヴァンゲリオンの碇ゲンドウが社長だったら…?
どんなマネジメントスタイルで、部下たちに対してはどんなコミュニケーションをとって組織統制していくのでしょうか。果たしてそのMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)とは…!?気になったので、全力考察してみました。
碇ゲンドウといえば、
「帰れ」「では出て行け」「また逃げ出すのか」
など息子のシンジに対しては、かなり冷たい印象です。
それでは、全力考察スタートです!
そもそも碇ゲンドウって何者?
碇ゲンドウを知らない貴方のために簡単に説明します!
碇ゲンドウは1995年に放送開始された日本のアニメシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』の主人公・碇シンジの父であり、特務機関NERVの最高司令官です。『新世紀エヴァンゲリオン』は、未来の荒廃した地球を舞台に、謎の敵「使徒」に襲われる東京を守るために戦う汎用人型決戦兵器「エヴァンゲリオン」を操る少年少女たちを描いています。この作品は、深い心理描写や宗教的・哲学的なテーマが組み合わさっているため、多くの視聴者に強い影響を与えました。主人公・碇シンジの「逃げちゃダメだ」はアニメ史上に残る名言ですよね。そんな碇シンジの父・碇ゲンドウは、ザックリいえば、計算高くて目的のためなら手段を選ばない性格です。必要があれば、容赦なく冷酷な決断を下します。
碇ゲンドウが統括する特務機関NERVって?
碇ゲンドウが総司令官を務める特務機関NERVは、国連直属で設立された非公開組織で、使徒と呼ばれる敵との戦いを主要任務としています。2015年、世界の命運を担う戦いの中心地である第3新東京市に位置し、汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオンを駆使して使徒殲滅作戦を指揮します。国内外に複数の支部を持ち、国連から絶大な権限を委譲された組織です。
マジで何考えてるかわからん…!碇ゲンドウは厳格で戦略的マネジメントスタイル
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まずは、碇ゲンドウの特徴的なマネジメント・コミュニケーションスタイルを挙げてみました。
- 目的指向:目的を達成するために必要な情報のみを伝えるスタイル(余計な情報がないので部下は迷わない)
- 緊急時の冷静さ:緊急事態においても冷静で、明確な指示を下すことで組織の秩序を保持する(とにかくセリフが短い!『あぁ』とかだけの時多数!)
- 厳格な管理:達成すべき目標に対して厳格であり、そのための戦略や計画を徹底して追求する(コミットとグリッドの鬼)
- 部下への高い期待と要求:言葉は短く端的だが高い期待を部下に持ち、その期待に応えることを要求する(みんな頑張っちゃうんだよな)
- 感情を抑制したプロフェッショナリズム:個人的な感情を仕事に影響させないようにし、プロフェッショナルな態度を保持する(マジで何考えてるか分からない人ランキング1位)
- トップダウン:組織の重要な決定はゲンドウが中心となり行い、部下はその決定に従う構造(気に食わなければ『帰れ』と言われる)
- 秘密主義:重要な情報は限られた人間にのみ共有され、組織内の情報流通は厳格にコントロールされる(人事情報をペラペラ喋る経営陣は見習った方がいい)
- 戦略的な人事配置:特定の任務に最適な人材を配置することで、効率的に目標を達成する(ヤシマ作戦は天才的配置で遂行された)
- 厳しい結果主義:成果が出ない場合、容赦なく改善や変更が行われる(人を駒扱いする癖あり)
こうして列挙してみると、碇ゲンドウはお世辞にも良い父親ではない印象ですが、マネジメント能力が高く、優秀なトップであると推察されます。ただ、プロフェッショナルすぎて何考えているかわからず、部下の悩みに親身になることはなさそう。
「おまえには失望した。もう会うこともあるまい」って言われたら絶望。
感情無視!?名場面から碇ゲンドウの冷徹なリーダーシップを考察
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碇ゲンドウのマネジメントスタイルが如実に現れているシーンは、以下の通りです。
【エヴァンゲリオン初号機の起動実験】
「新世紀エヴァンゲリオン」アニメ第1話で、主人公・碇シンジが父・碇ゲンドウからの要請で特務機関NERVを訪れます。その際に、碇ゲンドウはシンジがパイロットとしての責任を受け入れるかどうかの選択を迫るシーンがあります。
ちなみに、汎用人型決戦兵器「エヴァンゲリオン」のパイロットになるということは、全人類の命運を背負うということ。
14歳の息子相手に迫る選択にしては、あまりにも突然かつ無理難題すぎる話。
当然のごとく主人公・碇シンジは拒否します。その答えに対して、碇ゲンドウは久しぶりに我が息子と対面した父親としての素振りを1mmも見せず、「帰れ」と即刻クビ。
このシーンは碇ゲンドウの目的達成に対する異様なまでの冷徹さと思考力のエグさを表していると言えます。正直、脱帽です。
つまり、彼は組織の目標達成のためなら、個々の感情や状況は二の次にするリーダーだということです。
【シンジとの対話】
シンジとの戦闘シーンにおける会話でも、碇ゲンドウのマネジメントスタイルを考察することができます。
シンジがエヴァで使徒と戦闘し劣勢を強いられる場面において、ゲンドウは彼に直接話しかけることはほとんどありません。代わりに、彼の決定に従うかどうかを他のスタッフ(ミサトさんなど)が説得するシーンが描かれています。
一見冷徹で非条理な行動に見えますが、組織論における『階層飛ばし』をせずに指揮命令系統を重んじているか、戦闘時の全体統括をしているミサトさんの立場も考慮した対応である可能性があります。
ただ、冷たい。死ぬほど冷たい。
パイロットは子ども、ってか息子やぞ!のツッコミはあります。
【使徒襲来時】
「パターン青、使徒です!」
使徒が襲来すると、碇ゲンドウはNERV本部の指揮官として迅速かつ冷静に指示を出します。
碇ゲンドウの指示はとにかく明確かつ具体的でスピーディー。
「誰に/何を/いつまでに」がものすごいスピードで伝わり、NERVの各部門は迅速に組織として対応を取ります。つまり、碇ゲンドウのリーダーシップが危機管理における組織全体を左右しているのです!
碇ゲンドウが慌てふためく姿なんて見たことがない!ここはマジですごい。
彼の名シーンは山ほどありますが、興味が湧いた方や、エヴァを見たことがない方は絶対に見てください。エヴァを見たことがない=ドラゴンボールを見たことがないくらいもったいないです。マジで。
破壊不可避のカニバリに効果的!?碇ゲンドウは目的遂行優先型のアプローチ
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さて、碇ゲンドウのマネジメントやコミュニケーション、組織統制スタイルを加味して学術的理論や心理学的テクニックの要素を考察してみると、次のようなものが含まれると考えられます。
I.マキャベリズム
マキャベリズムは、イタリアの政治思想家マキャヴェッリによる理論で「目的が手段を正当化する」という考え方です。ビジネスでは、競争が激しい市場での戦略的意思決定やリーダーシップの強化、競争上の利点を得るために用いられます。しかし、結果を最優先しすぎるため、この考えは倫理的なジレンマを引き起こす可能性があり、不正行為や不道徳な行動を正当化する原因になることも…。ビジネスリーダーは、短期的利益と長期的な企業倫理のバランスを考慮する必要があります。
実際、マキャベリズム的な碇ゲンドウは、使徒によってアスカが精神を汚染された時に、冷酷な言葉を放っています。
「囮くらいには役に立つ」
この発言にブチギレたアスカファンも多いはず。
II.トランザクショナルリーダーシップ
トランザクショナルリーダーシップは、リーダーと部下の間で目標達成に向けた具体的な取引や報酬を基盤とする管理スタイルです。ビジネスにおいて、このスタイルは明確な目標設定と即時のフィードバックを提供し、部下のモチベーションを維持する効果があります。成果に基づく報酬システムを用いることで、効率的なパフォーマンスを促進し、組織の目標達成に寄与します。ただ革新や創造性を求める場面では限界があるため、状況に応じて他のリーダーシップスタイルと組み合わせることが大切です。
「乗るなら早くしろ、でなければ帰れ」
この台詞もある意味では、トランザクショナルリーダーシップ。明確な目標(エヴァに乗る)からの即時フィードバック(帰れ)。
III.システム理論
システム理論は、様々な要素が互いに影響し合っていて、個々の要素がどのように働くかが全体の性能や成果に影響を与えるという考え方です。つまり、全ての要素が連携して動けば、組織全体がうまく機能するということです。ビジネスにおいては、組織を相互依存的な集合体として捉え、部門間の連携やプロセスの最適化に焦点を当てるために利用されます。情報プロセスの改善、効率的なリソース配分、全体としての生産性の向上を図ることができます。このアプローチは、特に大規模で多様な操作が求められる企業において有効です。
「すべて我々のシナリオ通りだ」
という碇ゲンドウの台詞も、個人や組織、人類すらも全体の要素の一つとして捉えているからこそ出てくるものですよね。
上記のような心理学的テクニックや理論は、NERVのような巨大で複雑な組織を効率的に運営する際に有効ですよね。組織の危機管理や変革期、新事業創出や既存事業のカニバリ※には最適。
※カニバリとは…?
カニバリとは、「カニバリゼーション」の略で、「共食い、人食い」という意味です。 身内であるはずの自社の店舗や、自社の事業同士で競合することをさします。
個人的には、破壊が必要なカニバリにはまさにぴったりのマネジメントと言えるのではと思います。
【まとめ】最後に碇ゲンドウの思想をMVVにしてみた!
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では、最後に碇ゲンドウの思想をミッション・ビジョン・バリューで表現してみたいと思います。
【ミッション】
- ユイとの再会
【ビジョン】
- 人類補完計画の完遂
【バリュー】
- 結果が全て
- 乗らないなら帰れ
- 多言は無用
少しでも面白かった!参考になった!って方は、ぜひまた遊びに来てください!
次回は、「もしも進撃の巨人のリヴァイ兵長が社長だったら…?」の記事をお送りします!お楽しみに!
参考URL:https://meigen.keiziban-jp.com/%E7%A2%87%E3%82%B2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%82%A6
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