株式会社ダイセル

株式会社ダイセル 事業創出本部様 MVV浸透編

ミッション・ビジョン・バリュー
浸透インタビュー 

【写真】右:執行役員 本部長 六田 充輝様  左:事業創出推進部 部長 能勢 悟様


背景・課題

・部門の目標説明では堅苦しい言葉が使われていた。
・メンバー間で目指す方向性にバラツキが見られていた。
・コロナ禍で組織内のコミュニケーションが減少していた。

・遊び心を用いることで言葉の意味や意義が浸透した。
・メンバー間で価値観や目標を共有できるようになった。
・日常業務の中でもMVVを意識するようになった。


ミッション・ビジョン・バリューを
初めて披露した時の反応

能勢氏:最初はポカンとした感じでしたね。これまで私たちの会社では、部門の目標を説明する際に、このような表現は使われていませんでした。もう少し堅い言葉が一般的でしたので、突然上司が『何を言い出したんだろう?』という感じだったと思います。しかし、その後徐々にその考え方が浸透していくのですが、特にミッション・ビジョン・バリューの策定に関わったメンバーが丁寧にフォローしてくれたお陰で今に至っていると思います。

浸透プロジェクトの中で心に残っていること

六田氏:ミッション・ビジョン・バリューを策定する過程では、チーム全体で価値観について話し合い、共通の理解を深めていきました。このプロセスは、バリューはもちろん、ミッションやビジョンにも繋がっています。実はこれらすべてに一貫性があったため、唐突感は意外になかったのではないかと思います。最初の土台がしっかりありました。
ただ、ミッション・ビジョン・バリューの策定において、すごく距離のある方とコミットしている方とでばらつきがありました。そこで「上司からの指示ではなく、自分たちの言葉でこれらを再解釈しよう」というアプローチを取りました。その結果、真面目に取り組む人もいれば、ユニークに漫画やエピソードを使って説明する人も現れ、多様な方法と様々な角度からお互いに理解を深めていきましたね。このプロセスはミッション・ビジョン・バリューの浸透だけでなく、みんなの気持ちが結びつく効果もありました。

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能勢氏:新しい気づきについてですが、浸透活動の中で各自の仕事への思いや重視していることを深く掘り下げていきました。その過程でチームメンバーとのコミュニケーションを特に重要視する意見が多く出たことに驚きました。コロナ禍でコミュニケーションが減少していたことも影響しているかもしれませんが、多くの人が同僚や上司とのしっかりした対話を通じて、納得のいく仕事をしたいと感じていることがわかりました。これは私自身にとっても新たな発見であり、これまで不足していた点に気づかされる経験となりました。

浸透活動において組織の変化

六田氏:ミッション・ビジョン・バリューの策定では、決められた時間と場所で集中的に行うというスタイルでした。しかし、浸透活動に移るにつれて、その範囲が広がり、形式に捉われず広がっていく印象がしました。この変化はミッション・ビジョン・バリューに限らず、他の情報や感情も一緒に共有されるようになり、組織全体がより一体感を持って動くようになったと思います。

ミッション・ビジョン・バリューが
必要だと感じる瞬間

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能勢氏:まだまだこれから浸透活動は続けていく必要があります。部門のメンバーから提案があった際、私自身の経験から様々な問題や障害が浮上すると考えがちです。そうした状況では、つい保守的な考え方に傾いてしまうことがあります。
しかし、そんな時にミッション・ビジョン・バリューを思い出し、「正面突破ギークで行こうよ!」と声をかけたり、目指す方向に沿って軌道修正のアドバイスをするようにしています。

Singerly流ミッション・ビジョン・バリュー
浸透の魅力

六田氏:決められたタイミングでの取り組みではなく、日常生活の一部として常に意識していると感じています。一般的にキャッチフレーズは一つで十分とされていますが、私たちの場合、ミッション、ビジョン、そして5つのバリューがあります。これらは多面的ではありますが実は全てに共通する要素があると感じています。
全てを理解するのは難しいかもしれませんが、複数あることによって、どれか一つにでも関心を持ちやすくなります。バラバラではなく、相互にリンクしており、共感を得やすい構造になっている所が魅点だと思いますね。

なぜ他の企業がミッション・ビジョン・バリュー浸透において上手くいかないのか

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能勢氏:繰り返し情報を発信することが、浸透させる上で重要だと感じています。また、エンターテイメント要素を取り入れることも同様に大切だと思います。仕事や日常業務において、皆が楽しんで使えるような言葉選びを心掛けることが、浸透を促進する鍵だと考えています。面白いと感じられる要素がなければ、なかなか理念や方針は広まりにくいと思います。

浸透において重要なポイントとは

六田氏:ミッション・ビジョン・バリューの言葉がみんなから出てきている点です。ある言葉が挙がると「このワードはまさにあの人だ!」と感じるメンバーがいて、言葉がスムーズに入ってきます。私たちのビジョン『百筆モノがたり』」では、人それぞれ役割は異なるけれど、全員がいなければ舞台を動かすことができません。ヒーローだけではない、という考え方です。単なる綺麗事ではなく「確かにそうだ」と共感できるものです。
また、ヒーローだけでなく、様々な人がそれぞれの役割を体現しているのが見えることが重要です。ただ上から押し付けられた言葉では浸透しにくい。浸透を促進するためには、自然に心から湧き上がる言葉が必要なので多様性を認め、それぞれの役割を尊重しながら進めることが鍵だと感じています。

ビジョンへの想い

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ビジョン『百筆モノがたり』 
メンバー全員で、サプライチェーンを意識したものづくりを語り、  
ものづくりの始点と終点がつながる循環する社会を実現し
作品をつくろう。という想いを込めたビジョン。 

能勢氏:私たちのビジョンは『百筆モノがたり』です。これは新しい世界へ踏み込む姿を描いており、扉をこじ開けて新たな場所へと進むイメージです。化学メーカーとして現在注目されている循環型社会の構築を目指しています。メビウスの輪を模した雲で循環型社会と描いており、人々や木々、建物などを含めた表現をしています。あえて白くしている部分は、これからどのような色を加えていくか、メンバー一人一人に考えてもらいたいという意図があります。背景にある虹を用いてどんな色を使うかはみんなでデザインしようという思いを象徴しています。

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六田氏:非常に細かなディテールがあり、その中でも注目してほしい点があります。ビジョンに描かれた人の足元です。足元の枠の手前側は、現在の世界を表しています。足で踏みしめているその力で、新しい世界へと進んでいくイメージを持っています。実は最初はこの線がなく、足が枠からはみ出していない状態でした。あえてこの部分にこだわり、足が枠にかかるように描き直しましたね。

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第2回『百筆祭り』での集合写真

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